カイト・ランナー
![]() | カイト・ランナー (2006/03) カーレド ホッセイニ 商品詳細を見る |
著者が真摯に作品に向かっている印象が伝わってくるとき、
そのテーマがなんであれ、出会えてよかったな〜と思います。
この『カイトランナー』はそういう印象を与える作品です。
アフガニスタンとアメリカが舞台です。
アフガニスタンの裕福な家庭に生まれ育ったアミール。
ある出来事が彼の心に深いくさびを打ち込みます。
その痛み、罪の意識から逃れるように生きていたアミールが、
ある電話をきっかけにそれと向き合うことになります。
その痛みとは?
アミールは召使いの息子ハッサンと兄弟同然のように育ちます。アミールの父親はハッサンにも愛情深く接し、
それが幼いアミールの心に嫉妬として積み重なっていきますが、ふたりはどんなときも一緒に過ごします。
この幼い頃のふたりの交流を中心に王政の崩壊、ソ連の侵攻、内線、タリバンの圧政。
そしてそれら以前の平安なアフガニスタン、カブールの姿が描かれています。
平安な時代のカブールを象徴する、男の子たちの大イベント、それが凧合戦です。
二人一組でひとつの凧を扱います。一人は凧をあげ、大空を舞台にほかの凧に戦いを挑み合戦を繰り広げます。
もう一人は落ちた凧を町中を駆け抜け、それを手にします。
アミールが12歳の冬、ハッサンと組んで凧合戦に臨みます。
そのときに起こったある出来事をきっかけにアミールはハッサンを避けるようになります。
その出来事で受けた深い痛みを抱えたままアミールは、ソ連の侵攻により情勢が不安定になったアフガニスタンから父親とともにアメリカに亡命します。アフガニスタンから逃れてきた人々との関わり、そして結婚をし38歳になった2001年の夏、
1本の電話がかかってきます。それはカブールに残った叔父のように慕っていた人物からの知らせでした。
その電話がアミールに過去へ向き合う決断を迫るのです。
深い友情を感じていたハッサン。彼との関わりのなかで起きたあの日の出来事。
「自分を許せない」その思いとともに再びアミールはタリバンの圧政下のカブールへ向かいます。
読むことが辛い。そういう場面や描写があり、泣きながら何度も空(くう)を見つめてしまいました。
成城二丁目あたりでの評価:★★★★★
泣きたい人はぜひどうぞ!
【評価について】
★★★★★ 傑作! 保証付き
★★★★☆ とても良い!ぜひどうぞ
★★★☆☆ なかなか良いかも。
★★☆☆☆ いまひとつ。テーマに興味がある人以外は手を出しちゃダメ。
★☆☆☆☆ 駄作。なぜ出版したのか?
☆☆☆☆☆ ありえない! 逆に凄い。
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